感想
ファルマ動きます
あまり存在感を示さないようにしていた主人公がついに動きましたね。しかも、皇帝や父だけでなく、その他に多数の家臣がいる前で声をあげました。
やっぱりそこはもともと誰かを助けるために研究者を志した人間だからでしょうか。チート系はいつどこで誰に力をお披露目するのか、一つのポイントというか楽しみな要素ですが、主人公の在り方、方向性が分かる良いタイミングだったと思います。
筆頭宮廷薬師のパパがかっこ良い
主人公が力を見せるとき、その比較対象になる存在は大体かませが多い気がします。そんな中、今回の薬学を見せる比較対象になったのは、筆頭宮廷薬師のフォルマパパでした。
この手の新しい力や技術を見せるとき、往々にして「私はそんなもの認めんぞ!」からの「覚えてろ!」な感じの流れになりがちですが、一味も二味も違いましたね。
薬神の加護という好都合な材料があったにせよ、きちんとフォルマの話を聞き、やってることを確認したうえで、治療を認める流れは良かったです。また、対面を気にせず、自分の成果をきちんと示すように諭すさまはまさに親だと思います。
薬師に必要なのは技術ではなく心だ
「薬師は人の命に寄り添う、薬師に必要なのは技術ではなく心だ」
かっこよすぎますね。ここがもう3話の最大のポイントであり、フォルマパパこそが主人公でした。
皇帝の治療にあたり、原因も助からないことも分かっていたうえで、ご機嫌取りのための虚言でもなく、こころに寄り添い、信念のために嘘をつく姿勢はただただかっこいいです。
主人公の技術をきちんと自分たちより上だと認めるブリュノ、きちんと異世界の知識ベースの中であっても、確かな技術と信念をもとに働く父に最大限の敬意を払うフォルマ、どちらの在り方もとても綺麗でした。
もうこれまで通りの息子として過ごすことは難しいでしょうが、同じように人の命に寄り添う姿勢を持つ二人なので、これからは親子でありながらも、ともに薬学を世に届ける戦友として歩んでいきそうな、そんな素敵な締めでした。
4話ではいよいよ、タイトルの薬局にたどり着きそうなので、次回も楽しみです。
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