天才王子の赤字国家再生術12

ラノベ感想

 ライトノベルの天才王子の赤字国家再生術12巻を読みました。
 ついに明らかになるウェインとニニムの出会いの物語、そしてそれ以上のナトラに訪れる激動、早く13巻が読みたいです。
 それでは、以下ネタバレを含む感想です。

あらすじ

帝国の皇位継承戦が終息し、大陸の情勢は新たな局面を迎えていた。
帝国は安定を取り戻しつつあり、西側からはカルドメリアが来訪するなど、ウェインは依然として東西の間で難しい舵取りを求められていた。
そんな折、ナトラ国内に新たな動きが生じる――フラム人による独立国家。そして本人も望まぬ形で、その渦中へと巻込まれていくニニム。
内憂外患、かつてない試練に直面するウェインにさらなる衝撃が。
「――お兄様、今いいかしら?」思い詰めたフラーニャから発せられたひと言が、ナトラを揺るがす。ニニムの苦悩、フラーニャの決意。疾風怒濤の第12弾!

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感想

ウェインとニニムの出会い

 この12巻ではついに、ウェインとニニムの馴れ初めが描かれました。
 フラム人の里で、高貴なる血としてあがめられていたニニム。
 お家騒動のため、王家の別邸で過ごしていたウェイン。そこに家出してきたニニムが偶然たどり着いたことが二人の出会いとなりました。
 驚いたのは幼少期の二人の性格ですね。現在のウェインはお調子者、ニニムはクールな補佐といった感じですが、幼少期は正反対の印象を受けました。
 ウェインはすべてを達観したような、無表情な子供で、ニニムのほうは家出をするくらい、年相応に感情的な女の子で、正直今の二人とは違った感じでした。
 しかし、そんなウェインも家出したニニムに寄り添い、手を差し伸べ、救われたニニムがウェインの大事なものになると誓いを立てるのは、12巻まで読んだ人間には温かいものがありましたね。
 ここから二人の物語が始まったのかと。イラストでも幼少期も二人の姿が見れて、大変ありがたいお話でした。

揺らぐナトラ 

 温かい二人の馴れ初めの裏では、しっかり現在のナトラの情勢も動いていました。
 妹のフラーニャは成長著しいですが、その持ち前の賢さと成長して見える景色から、兄とは分かり合えないことを察してしまいます。
 そんなフラーニャは兄との面談を求め、会話の中でその気づきを疑念から確信に変え、ついに王位をもらうと宣戦布告しました。
 さらには裏で高まるフラム人独立の機運。ニニムとしてはそれを止めたく、独立運動を支援する人物と会うことになりますが、やはり暗躍する人物と言えばこの人、カルドメリアでした。
 当然ながら穏健派であるフラム人代表のレヴァン及びニニムは独立反対の姿勢です。そんな二人にカルドメリアはフラム人迫害の原因となっている、教義の変更を提示します。
 いかに穏健派と言えど、歴史の根幹である教義の変更はさすがのレヴァンも拒否することができませんでした。
 カルドメリアの策にのり、ウェインを殺したとレヴァンがニニムに自供するところでこの巻は終わりとなりました。

 ということで、天才王子の赤字国家再生術の12巻でした。
 書いてて思いますが、あらすじにある疾風怒濤に偽りなしでしたね。12巻まできてまだまだこんなにもワクワクするなんて、次の巻が楽しみでしょうがありません。
 感想は以上です。ありがとうございました。

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