スニーカー文庫の2022年8月の新刊、転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件の5巻を読みました。
あらすじ
夏休み明け、転校してきたもう一人の幼馴染と新たな生活がスタート!
https://sneakerbunko.jp/product/tenkousaki/322203002222.html
隼人が転校してきてから、春希の日常は大きく変わった。クラスでの良い子の“擬態”は少しずつ解き始めて、バイトに挑戦してみたり、園芸部に入ったり、みなもに一輝、伊織、恵麻……友達と呼べる人も出来た。
それは幼いころと何も変わらない穏やかな空気でいつも隣にいてくれる「相棒」の隼人がいるからこそ。
夏休み明け、また春希の日常が変わり始めていた――月野瀬から転校してきた、沙紀の存在によって。
春希の大切な友達で、そして隼人が妹でもトモダチでもなく「女の子」として扱うひと。
「隼人ってさ、ボクのこと女の子として見てないでしょ?」
変わらない関係と、変わりたい心。
相棒」と「女の子」の間で揺れ始めた2人の天秤は――青春ラブコメディ、第5弾!
感想
第二の主人公と化してきた「一輝」
前回くらいからどんとんと、主人公グループと仲を深めてきた、校内のトップイケメン一輝ですが、今回も引き続き主人公グループと行動を共にしていましたね。彼の元カノの愛梨も独白ページがあったり、ちょっと気になってた姫子と一歩ずつ仲良くなっていったりと、すでに第二の主人公のような感じです。
姫子とのフラグもあるのかなと思いましたが、雰囲気的には友達になりたいという感じが強かったように読み取れました。イケメン過ぎてしゃべった女の子をだいたい口説いてしまうから、そういうのを気にしない鈍感系の姫子が新鮮で良かったのでしょう。
そしてそんな悩めるイケメンの相談に乗ったのがみなもでしたね。正直ちょっと意外でした。
みなもはヒロインポジションの1人かなーと思ってましたが、迷える人たちを導くお助けキャラなのかもしれませんね。
とりあえず早く愛梨と良い感じになって欲しいところです。サブキャラの物語も大切ですけど、やっぱり複雑な恋愛模様は主人公たちが中心だと嬉しいです。
タイトルを背負ってるが友達止まりの「春希」
タイトルと毎巻の表紙を飾る春希、今回の表紙の笑顔が過去一最高に感じました。
さて、転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染こと、春希ですが、出番は多いものの、恋愛模様では何か暗雲が立ち込めてきましたね。
いつも通り、隼人の何気ない言葉や態度にドキドキしているものの、肝心の隼人は当初あった再開の驚きも落ち着き、すっかりただの友人として扱われています。
よく恋愛において、男は気になる相手の男友達ポジションになってはいけないと言ったりしますが、春希は女ながらもそれが当てはまっていそうです。
これまではただ一緒に遊ぶ友達でも良かったですが、強力なライバルが現れた今、春希にも次の変化が必要になってくるのでしょう。
真の清楚可憐な美少女の「沙紀」
そして、前回に引き続き春希と肩を並べて表紙を飾っている沙紀ですね。前回のワンピースもかわいかったですが、今回の制服姿でクレープを食べてる姿も大変グッドです。
春希は擬態によるなんちゃって清楚可憐な美少女でしたが、今回からしっかり主人公メンバの一員となった沙紀は本家本元のガチの清楚可憐な美少女っぷりを出してましたね。
1000年以上続く神社の巫女さんというステータス、押し売りのセールス員に丁寧に対応したり、こっそり主人公の作るデザートを所望したりと、パーフェクトに清楚可憐な美少女でした。
主要キャラの中では登場の遅いほうでしたが、これは一気に中心キャラになったといっても過言ではないでしょう。隼人や作中の多数の一般通過者に限らず、これは好きになってしまいますね。
ついに恋愛に目覚める「隼人」
そして、そんなガチの清楚可憐な美少女についに隼人がやられてしまいました。
これまで、友情要素が強く、恋愛とは一歩引いた位置にいた隼人でしたが、最後には自分で自覚するほどの強い気持ちを沙紀に感じていました。
そのため、ただのお礼のつもりも一生懸命探し、渡すときも冷静ではいられなかったようで、内外揃っての最強美少女に終始たじたじでしたね。
これだけ最強だとそりゃそうだという気持ちがありますが、やはりタイトルヒロインである春希もこのままではいられないでしょう。
次の巻も楽しみです。
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